ダイニングルームについて考える

 

ダイニングは、何をする部屋でしょう?

原則に立ち返って考えると、ごちゃごちゃした部屋がすっきりするかもしれません。

 

多用途な部屋と専門の部屋

昔から日本では、ちゃぶ台を置けば食事の部屋に、布団を敷けば寝る部屋にと、一つの和室を多用途に使用してきました。狭い住宅の環境では、とても機能的な発想です。

一方、現代の住宅は、専門の部屋を組み合わせることで成り立っています。リビングとダイニングがひと続きである場合は多いと思いますが、基本の考え方としては専門の部屋として分けています。

一つの部屋を多用途に使うのか、専門の部屋として使うのか、どちらがより良いということではないのですが、区別をつけて暮していかないと、片付かない住環境になってしまいます。

 

ダイニングルームは何の部屋?

ダイニングルームの主な用途は、皆さんがご存知の通り、食事をする部屋です。ですが、こんな家を見たことがありませんか?

ダイニングテーブルがキッチン用品や調味料の置き場所になり、キッチンの一部となっている家。ダイニングテーブルに勉強道具や本が常に散乱し、作業台のようになっている家。

ダイニングルームに、少しずつ色んな物が入り込み、多用途な部屋として機能しているお宅です。しかしダイニングルームは配置や広さや照明等、食事をとることを目的として設計された専門の部屋なのです。

 

ダイニングルームを元の姿に

ダイニングテーブルに座って、子供が宿題をしたり、作業をしたりすることがダメなわけではないのですが、食事の前は机の上を何もない状態にしておかないと、食事の準備に余計な手間が加わります。

子供に散乱したノートや鉛筆や消しゴムのカスを片付けさせたり、出来た上がった料理をキッチンにためておき、わざわざダイニングテーブルを片付けに行ったりと、家事の負担が大きくなります。

また、ダイニングルームにテレビを持ち込むと、子供はテレビばかり見て、食事の時間に家族の会話がないという悲しい状態になってしまいます。

人間は何か我慢をする時に、目の前のものを我慢すると非常にストレスを感じてしまいます。ダイエットでも、お菓子が目の前にあるより、お菓子を隠してあって、食べるまでに手間がかかる方が我慢ができるのです。

つまり、子供にダイニングルームのテレビを我慢させるのではなく、ダイニングルームにテレビを置かないことです。テレビはリビングルームでのみ見られる配置として下さい。

そして、リビングルームは食事をとる部屋ではありません。おやつもダイニングルーム以外では食べないようにします。こうすることで、リビングのソファが食べ物のカスで汚れたりという、掃除の手間も減らせます。

 

家族全員の意識を変える

和室のように多用途な部屋とダイニングルームのように専門の部屋の区別をつけ、その部屋の専門性を家族全員が認識することで、家事の負担を減らすことができ、部屋のごちゃごちゃも解消されます。

子供の教育を考えても、どこでもテレビを見られ、どこでもものを食べられるといった状態は、望ましいとは言えません。

ルールを作り、家族がそれを守ることで、効率の良い暮しができるのです。

 

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